今回はイラスト系モデルで人気のAnythingシリーズの最新版、AnythingV5/Inkについて解説します。またAnythingV5の他のバリエーションやAnything v3やv4などのAnythingシリーズを比較してみます。
初めてモデルをインストールする方はこちらの記事を先に読んでください。
Anything V5/Inkとは?
Anything V5/InkはStable Diffusionのイラスト系モデルになります。他のイラスト系モデルと比較するとアニメ画像に強いイメージがあります。アニメ塗りが好きな人には特におすすめのモデルとなっております。
個人的には、イラスト系モデルの中ではもっとも気に入って使っています。次の記事で多くのイラストモデルを比較しているのですがAnything v5/inkは最高レベルのイラスト生成モデルといえるでしょう。今回はそのAnythingの最新バージョンであるAnything V5/Inkで様々なアニメ画像を作っていこうと思います。
Anything V5/Inkを利用できるようにする
今回はStable Diffusion Web UI利用者向けのインストールについて解説します。もしStable Diffusion Web UIを使ったことがない場合は、Stable Diffusionを使うなら必ず使っておきたいツールなので、以下の記事を参考に使ってみてください。Google Colab上で利用できるので、高価なPCを準備する必要はありません。
Anything V5/InkはCivitaiで公開されているため、簡単にモデル(.safetensors)をダウンロードすることができます。いくつかバージョンがありますがinkをダウンロードしてください。
ダウンロードしたモデル(.safetensors)を”stable-diffusion-webui/models/Stable-diffusion”配下に配置しましょう。これでAnything V5/Inkがインストールされます。
もしStable Diffusion Web UIが起動中でしたらモデルセレクトボックスの横のモデル読み込みボタンでモデル一覧を更新してください。
画像を生成する
まずは女子校生のイラストを作成してみます。
Prompt:
1 girl, after school, class room, school uniform
Negative Prompt:
(worst quality, low quality, blurry:1.66), (bad hand:1.4), watermark, (greyscale:0.88), multiple limbs, (deformed fingers, bad fingers:1.2), (ugly:1.3), monochrome, horror, geometry, bad anatomy, bad limbs, (Blurry pupil), (bad shading), error, bad composition, Extra fingers, strange fingers, Extra ears, extra leg, bad leg, disability, Blurry eyes, bad eyes, Twisted body, confusion, (bad legs:1.3)
顔は似通ったものが生成されてしまいますが、かなり高いクオリティのイラストが生成されていますね。
次はアイドルの画像を生成してみます。
Prompt:
1 girl, dancing idol
Negative Prompt:
(worst quality, low quality, blurry:1.66), (bad hand:1.4), watermark, (greyscale:0.88), multiple limbs, (deformed fingers, bad fingers:1.2), (ugly:1.3), monochrome, horror, geometry, bad anatomy, bad limbs, (Blurry pupil), (bad shading), error, bad composition, Extra fingers, strange fingers, Extra ears, extra leg, bad leg, disability, Blurry eyes, bad eyes, Twisted body, confusion, (bad legs:1.3)
背景のクオリティも高く良い感じになりました。
Anything シリーズの比較
AnythingV5Ink_ink [a1535d0a42]
6/7にCivitaiで公開されたAnythingシリーズの最新バージョンです。アニメ塗り寄りのイラストが生成されやすいです。
AnythingV5Ink_v5PrtRE [7f96a1a9ca]
5/27にCivitaiで公開されたAnything inkです。先ほどのAnything inkと比べると若干絵柄が変わっていますね。シード値は同じですが構図なども変わっています。
Anything v3
Anything v3もAnythingシリーズでは人気のバージョンです。v5と比べると若干、絵のタッチがかわりますがv3もv5に匹敵する品質です。
Anything v4, Anything else v4
Anything v3の改良としてアップロードされたモデルです。元々はAnything v4として認知されていましたが、作成者がAnything v3と違っており、Anything v5が作成者が正当な後継モデルとして認めているようなのでv4はAythingの亜種といった立ち位置になっております。(気になる人は後述のFAQを確認してください。)
版権もの有名アニメキャラクターを作成するならLoRAを利用
ここでは著作権上の問題で詳しくは説明しませんが、もしアニメキャラクターを生成したいのであえばLoRAという技術を使うのをおすすめします。LoRAを使うことで有名アニメキャラクターの生成が可能になります。LoRAについての説明は次の記事で解説しているので参考にしてください。
イラスト画像の実写化も面白いのでおすすめ
二次元のイラストを実写画像へ変換するのもStable Diffusionの醍醐味です。次のようなイラストを同じような構図で生成することができます。
Anything v5で生成したアニメイラスト
上記の画像を実写化した画像。
詳しい生成方法については次の記事で解説しているので参考にしてください。
FAQ
Anythingの謎(Anything v4が飛んでいる?)
Anythingシリーズですが元々作者があやふやでした。当初Civitaiで公開されていたAnything v3は中国の掲示板でアップロードされたモデルを第三者であるYuno779がCivitaiで公開したものでした。
Anything v4はAnything v3を第三者が改良してAnythingシリーズとしてアップロードしたものです。その後Anything v3(Linaqruf氏)がHugging Faceに現れてAnything v5のレビューに参加しています。
つまりAnythingシリーズの後継者はYuno779に移ってv3がAnything v5のページで公開されることになりました。
Anything v4は異なる作者のため別ページで公開されています。現在はAnythingと区別してAnything elseとなっています。
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