画像生成AIに興味をお持ちの方なら、おそらくStable Diffusionについて聞いたことがあるでしょう。このモデルは、写真や絵を説明する文章(呪文(プロンプト))を使って、自在に画像を生成することができます。
Stable Diffusionを使うといっても、どうしたら使えるのか?プログラミングを学ぶ必要があるのか?といった疑問を抱くことはあるかもしれません。
結論を言うと、Stable Diffusionを利用するのにプログラミングの知識は必要ありません。なぜならStable Diffusion Web UIというツールがあり、これを使えばStable Diffusionがブラウザから利用できるようになります。
今回の記事では、初心者の方がStable Diffusionをブラウザから使い始めるための環境設定について解説します。
Stable Diffusionでできること。
Stable Diffusionは、テキストから詳細な画像を生成するディープラーニングモデルであり、その使いやすさから初心者にも理解しやすいものです。以下では、Stable Diffusionの主な用途について紹介します。
テキストから画像を作り出す
テキストの説明に基づいて、Stable Diffusionは詳細な画像を生成することができます。テキストの力を借りて、想像以上にリアルな実写の写真や、二次元画像などを手軽に作り出すことができます。
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画像修復のインペインティング
Stable Diffusionには、画像の欠損部分を修復し、自然な画像を生成するインペインティング機能もあります。破損した画像を元の状態に復元したり、髪型や服、背景などに修正を加えたりすることが可能です。
アウトペインティング
Stable Diffusionは、画像の周囲を拡張し、より広範なシーンを生成するアウトペインティングにも対応しています。画像のコンテンツを拡張することで、写真の外側の体や背景などを復元することにより臨場感のある環境を作り出すことができます。
画像の変更
テキスト呪文(プロンプト)に基づいて、Stable Diffusionはある画像から別の画像への変換を生成する機能も備えています。テキストの指示によって画像を変形させることができ、簡単に画像の特定の要素を変更することができます。
お気に入りの人物を学習させて、顔を入れ替える
Stable Diffusionでは、お気に入りの人物の特徴を学習させ、他の画像にその顔を入れ替えることも可能です。自分自身や著名人の顔を異なるシーンに挿入したり、さまざまな表情やポーズで顔を変更したりすることができます。
拡張機能で新機能が日々追加されている
また、サードパーティによる開発も活発であり、さまざまな拡張機能が日々追加されています。以下にいくつかの例をご紹介します。
- 写真と同じポーズで画像を生成する機能
- 棒人間のポーズを変更して姿勢を調整する機能
- 線画に色を塗りつぶす機能
- PhotoShop、GIMP、Kritaなどとの連携によるさらなる編集機能の拡張
これらの機能拡張により、ユーザーはStable Diffusionをより自由に活用し、さまざまなクリエイティブな作業や画像編集に応用することができます。
Stable Diffusionを使い始めるには?
Stable Diffusionは、詳細な画像生成に利用されるディープラーニングモデルです。そのため、コードからStable Diffusionを実行することはできますが、直接使おうとすると、高度なコーディングスキルが必要になります。
なので、Stable Diffusionを使うにはWebUIを導入するのをおすすめします。
Stable Diffusion WebUIを使うのがおすすめ
Stable Diffusion WebUI Automaticは、Stable Diffusionの利用を容易にするためのWEBベースのGUIツールです。プログラミングの知識がなくてもブラウザから直感的に操作できます。初心者に限らず、多くの開発者がこのWEB UIを使ってStable Diffusionを使っているため基本的にはWEB UIからStable Diffusionを使うのがおすすめです。以下では、Stable Diffusion WebUI Automaticの利点について詳しく見ていきます。
Stable Diffusion WebUI Automatic(AUTOMATIC1111)とは
AUTOMATIC1111は、最も人気のあるStable Diffusion WebUIで、多彩な機能が満載されています。数多くの開発者に支持されており、基本的にはAUTOMATICの利用をおすすめします。このWeb UIは広く使われており、Stable Diffusionに関する記事やトラブルシューティング情報も豊富に提供されていますので、特にこだわりがない場合はAUTOMATIC1111を選ぶことをお勧めします。
Stable Diffusion WebUI Automaticのメリット
プログラミングを知らなくても使いこなせる
Stable Diffusion WebUI Automaticは、プログラミングの知識がなくても使いこなすことができます。直感的なインターフェースとシンプルな操作手順により、初心者でも簡単に画像生成のタスクを実行できます。
直感的に機能豊富なStable Diffusionが使える
Stable Diffusion WebUI Automaticを利用することで、直感的な操作で機能豊富なStable Diffusionを利用できます。テキストから画像生成、インペインティング、アウトペインティング、画像の変更などの機能が簡単に利用できるため、多様な画像生成のニーズに応えることができます。
常に最新機能がStable Diffusion WebUIから使える
Stable Diffusion WebUI Automaticは、新機能が追加されるたびにアップデートされます。そのため、常に最新の機能を利用することができます。手動でのアップデート作業は不要であり、利用者は常に最新の機能と改善された性能を享受することができます。
拡張機能を1クリックで追加可能
Stable Diffusion WebUI Automaticは、欲しい機能を検索し、1クリックで拡張機能を追加することができる機能が用意されてます。まるでGoogle Chromeのアドオンを追加するような手軽さで、拡張機能が利用できます。
サードパーティの開発者によって提供される拡張機能を、Stable Diffusionに簡単に導入することができます。写真と同じポーズの生成や線画の色塗りなど、さまざまな追加機能を利用することで、よりクリエイティブな画像生成が可能となります。以下に人気の拡張機能の一例を紹介します。
- 写真と同じポーズで画像を生成する機能
- 棒人間のポーズを変更して姿勢を調整する機能
- 線画に色を塗りつぶす機能
- PhotoShop、GIMP、Kritaなどとの連携による編集機能の拡張
Stable Diffusion Web UIを使うには?
Stable Diffusion Web UIを使うには大きく分けると2つの選択肢があります。もし高性能なグラフィックボード搭載のPCを持っているのであればローカル環境にインストールしてStable Diffusion Web UIを動かすことができます。
高性能なPCを持ってなくて購入を検討していない場合は、クラウド上で動かす手段もあります。クラウド上でStable Diffusion Web UIを利用する場合、クラウドの利用規約には十分注意して利用しましょう。気をつけなればならない点としては成人向けコンテンツなどを生成する場合です。
ローカル環境にインストールする
ローカル環境でStable Diffusion Web UIを構築する方法としては次の2つの手段があります。1つは直接インストールする方法です。こちらの方法のメリットとしてはインストールが簡単で、PCのスペックをフル活用できる点です。一方で新しくStable Diffusion Web UIをインストールし直したりすることができないので既存環境をアップデートしていく必要があるので、何かの不具合に遭遇した場合、最悪の場合、設定値などがリセットされる可能性があります。
クラウドで環境を用意する
クラウドで動作させる場合の主な候補はGoogle Colabです。インストール方法については次の記事で解説しているので参考にしてみてください。
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